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サムネ画像は究める!シリーズ㉗ 回り込みフォアハンドドライブ|水谷隼(木下グループ)から引用しています。 引用元:BUTTERFLY
現在、学生で卓球をプレーされている方は丹羽孝希選手や張本智和選手の方が日本の男子の卓球選手で一般的かもしれませんが、現在、アラサーの方であれば、日本人で強い男子の卓球選手と言えば水谷隼選手です。
水谷選手のことをあんまりよく知らない方はもちろん、知っている方も是非、読んでみて下さい。
水谷選手について
・1989年6月9日生まれ
・身長172cm 体重63kg
・静岡県磐田市出身
・青森山田中学・高校→明治大学政治経済学部卒業
・オールラウンド型 左シェイクハンド
・プロレスが好き
・趣味はスマホゲームとプロレス観戦と筋トレ
幼少期は、サッカーやバスケ、バレーボール等の様々なスポーツをやられており、何をやっても上手だったそうです。
水谷選手の両親が卓球選手であり、その影響で5歳から卓球を始められました。水谷選手は本来右利きでしたが、卓球の左利きの優位性を考え、左手に矯正されました。
小学生時代から全日本卓球選手権大会(バンビ、カブ、カデットの部)で優勝・準優勝に輝きます。中学校に進学するにあたって、卓球の環境を考えた結果、青森山田中学校に進学します。
中学生時代にも2004年の全日本卓球選手権ジュニアの部において男子史上最年少で優勝します。
そのまま、青森山田高校に進学します。
アテネオリンピック惨敗の影響から若返りを図る方針から2005年には15歳10ヶ月で世界卓球の日本代表に選出されます。また、代表の強化選手に選出されて、岸川聖也選手等とブンデスリーガ(ドイツの1部リーグ)でプレー、卓球留学します。
2005年には世界卓球で台湾の荘智淵選手(当時世界ランク8位)に勝利します。また、同年にアジア選手権において中国の王皓選手を破ったことで、日本の若きエースとして注目を集めます。
2007年には、全日本卓球選手権男子シングルスで前年優勝者の吉田海偉選手を破り、当時史上最年少である17歳7ヶ月で初優勝します。その後、2011年まで、優勝し続け、全日本男子シングルス5連覇を成し遂げます。
その後、世界で戦うためのサポート体制を考え、明治大学への進学を決めます。
2008年には、北京オリンピックに出場しました。しかし、個人戦も団体戦も微妙な結果に終わります。
2009年には、韓国オープンにて準々決勝で韓国の朱世赫、準決勝でドイツのオフチャロフ、決勝で中国の郝帥を撃破して優勝しました。
2010年には、中国のスーパーリーグに挑戦し、中国の王励勤選手に勝利します。
2011年の世界卓球男子シングルスでは、格下の選手にきっちり勝ち順当に勝ち上がっていきましたが、前年の優勝者である王皓選手に敗れ、ベスト8に終わります。
2012年には、明治大学を卒業して、株式会社ズヴェンソンと所属契約を結びます。この年に、6連覇を目指して全日本選手権男子シングルスに挑みますが、決勝で吉村真晴選手に敗れて、連覇記録が途絶えます。しかし、同年の7月の世界ランキングで自己最高の5位を記録します。同年に開催されたロンドンオリンピックでは、男子シングルスにてメダルが期待されましたが、4界戦でデンマークのマイケル・メイスに敗れてベスト16に終わります。
2013年、全日本選手権男子シングルスにて決勝で丹羽孝希選手に敗れ、2大会連続で準優勝に終わります。同年にロシアのプレミアリーグUMMCと契約し、参戦します。
2014年に長女が誕生しています。
2014年、全日本選手権男子シングルスで町飛鳥選手に勝利し、優勝します。
2015年にも全日本選手権男子シングルスで神巧也選手を破り優勝します。同年に行われた世界卓球で男子シングルスベスト8になります。前大会王者である中国の張継科に敗れました。
2016年に開催されたリオオリンピックでは、ベラルーシのサムソノフ選手に勝利して、オリンピックシングルスにおいて日本人初のメダリストになりました。また、団体戦においても日本男子として日本男子に初の銀メダルをもたらしています。
2017年、全日本選手権男子シングルスでは吉村和弘選手を破り優勝します。この優勝で通算優勝回数が9回を記録し、史上最多記録を更新しました。また、同年より木下グループの所属となります。
2018年、全日本選手権男子シングルスで、次世代のエース張本智和選手に敗れて、準優勝に終わります。同年には、日本でも卓球のプロリーグ「Tリーグ」が始動し、「木下マイスター東京」に加入しました。
2019年には、全日本選手権男子シングルスで大島祐哉選手を決勝で破り、10回の同大会優勝記録を更新しました。同年から、目の状態が悪くなり、試合中にサングラスを着用し始めました。
2021年は、延期されていた東京オリンピックが開催され、混合ダブルスで伊藤美誠選手と組んで見事金メダルを獲得しました。
東京オリンピック終了後、引退宣言されましたが、現在は、Tリーグ限定でプレーされています。
プレースタイル
水谷選手は、前陣〜後陣まで様々な位置、様々な技術を用いて戦うオールラウンド型の戦術です。
幼少期からボールタッチが優れており、普通の子供なら対応できない球も返球していたそうで、関係者からの評価も高かったそうです。
ボールタッチのセンスを活かした「フィッシュ」というロビングよりも低い弾道で相手の球をしのぐ、ブロック技術で有名でした。しかし、2010年代以降の卓球の高速化により、前陣でのプレーが要求されるようになった為、従来よりは「フィッシュ」をやらなくなりました。
基本的に格下の卓球選手に負けることはありません。しかし、対中国人選手の勝率が悪いです。
サーブ
ドイツ留学時代に練習する相手がおらず、1人で練習することが多い時期があったそうです。その時に、磨かれたそうです。
トスを高く投げ上げ、左手を振り子のように使うことが特徴的です。基本的に、バックサーブは使わず、YGサーブも時折り出します。
左利き選手・カットマンが苦手
自分と同じ左利き選手との勝率が悪いです。
代表的な選手としては、マイケル・メイス選手、ティモ・ボル選手、中国の陳玘選手、許昕選手が挙げられます。しかし、2010年代に入ってからは、勝利する試合もあり、改善していきました。
また、カットマンも苦手としていました。しかし、体がしっかりしてきた2010年代以降は、左利き選手と同様に勝率が上がっていきました。
使用用具
使用ラバー
現在、水谷選手は、バタフライの「ディグニクス80」の特圧を両面に貼られています。
リオオリンピック時のラバー
水谷選手の黄金期に使用されていたラバーも紹介したいと思います。
リオオリンピック時は、両面にバタフライの「テナジー80」を使用されていました。
リオオリンピックの直前までは、「テナジー64」というラバーを長年愛用されていましたが、当時、思い切って変更されました。メダル獲得時には、「テナジー80」に変えなければ、勝てなかったとコメントされています。
ラケット
ラケットは、自身のモデルであるバタフライの「水谷隼ZLC」のFLを使用されています。以前は、STグリップを使用されていましたが、現代卓球の環境と技術の進化により最近FLに変更されました。
パンツを穿かない!?
水谷選手はなんと中学1年生の時から、試合時はパンツを着用していません。これは、青森山田中学校・高等学校の選手達がパンツを穿いていないことを知り、自身も穿かなくなったとのことです。水谷選手は、「青森山田高校の伝統」と説明していますが、同じ高校の丹羽孝希選手は、この伝統を否定されています。
芸人に顔が似ている!?
水谷選手は、昔から芸人の波田陽区さんに似ていると言われます。
また、ハライチの澤部さんにも似ていると言われます。
水谷隼カレー!?
水谷選手は、カレー好きであり、遠征先での食事に困らないようにすることがきっかけで、商品化されました。
カレーは、水谷選手が気に入った味になっており、具がゴロゴロと大きめになっているところが特徴です。
主な戦績
2004年・・・世界ジュニア選手権神戸大会 男子ダブルス 優勝
2005年・・・ワールドジュニアサーキット・ファイナル 男子シングルス 優勝
2007年・・・平成18年度全日本選手権大会 男子シングルス 優勝
男子ダブルス 優勝 ジュニア男子 優勝
2008年・・・平成19年度全日本選手権大会 男子シングルス 優勝 男子ダブルス 優勝
世界卓球2008広州 男子団体 銅メダル
2009年・・・平成20年度全日本選手権大会 男子シングルス 優勝 男子ダブルス 優勝
世界卓球2009横浜 男子ダブルス 銅メダル
2010年・・・平成21年度全日本選手権大会 男子シングルス 優勝 男子ダブルス 優勝
世界卓球2010モスクワ 男子団体 銅メダル
プロツアー・グランドファイナル 男子シングルス 優勝
2011年・・・平成22年度全日本選手権大会 男子シングルス 優勝 男子ダブルス 準優勝
2012年・・・平成23年度全日本選手権大会 男子シングルス 準優勝 男子ダブルス 優勝
世界卓球2012ドルトムント 男子団体 銅メダル
2013年・・・平成24年度全日本選手権大会 男子シングルス 準優勝
世界卓球2013パリ 男子ダブルス 銅メダル
2014年・・・平成25年度全日本選手権大会 男子シングルス 優勝 男子ダブルス 準優勝
世界卓球2014東京 男子団体 銅メダル
ワールドツアー・グランドファイナル 男子シングルス 優勝
2015年・・・平成26年度全日本選手権大会 男子シングルス 優勝 男子ダブルス 準優勝
2016年・・・平成27年度全日本選手権大会 男子シングルス 優勝 男子ダブルス 優勝
世界卓球2016クアラルンプール 男子団体 銀メダル
リオデジャネイロオリンピック 男子シングルス 銅メダル 男子団体 銀メダル
2017年・・・平成28年度全日本選手権大会 男子シングルス 優勝 男子ダブルス 3位
2018年・・・平成29年度全日本選手権大会 男子シングルス 準優勝 男子ダブルス 優勝
ジャパントップ12 男子シングルス 優勝
2019年・・・平成30年度全日本選手権大会 男子シングル 優勝 男子ダブルス 3位
2020年・・・カタールオープン 混合ダブルス 優勝
2021年・・・東京オリンピック 混合ダブルス 金メダル 男子団体 銅メダル
バタフライ公式サイトから引用:https://www.butterfly.co.jp/players/detail/mizutani-jun.html