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サムネイル画像はwikipediaより引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/カリニコス・クレアンガ
クレアンガ選手について
・カリニコス・クレアンガ (Kalinikos Kreanga)
・1972年3月8日生まれ
・ルーマニアビストリツァ出身→ギリシャへ亡命
・ドライブ主戦型 右シェイクハンド
・身長168cm 体重67kg
・既婚者であり、娘が2人いる
経歴
クレアンガ選手は、ルーマニアに生まれて、7歳から卓球を始めます。ジュニア時代から卓球のルーマニア代表として活躍しますが、当時の独裁政権下であったルーマニアでは、卓球をプレーすることが困難であることから16歳の時にギリシャへと亡命します。
亡命したことについて、クレアンガ選手は、100%卓球のためであり、もしルーマニアに残っていたら、卓球を続けることはできなかったと語られています。
1989年からシニアの国際大会に出場しています。2000年代に入り、世界の一流卓球選手として結果を出します。
2002年のヨーロッパ選手権では、男子シングルス準優勝
2003年の世界卓球パリ大会では、男子シングルス3位
2004年のワールドカップ杭州では、男子シングルス準優勝
2011年のヨーロッパトップ12では、男子シングルス優勝
2008年の北京オリンピックでは、日本の水谷隼選手と3回戦で激突し、4-1でクレアンガ選手が勝利しています。
個人的には、クレアンガ選手から1ゲーム取ったことだけでもすごいと思います。
なお、水谷選手についても当ブログで紹介していますので、下記のリンクからどうぞ!
2014年の世界卓球では、日本対ギリシャとなり、再びクレアンガ選手と水谷選手が大舞台で激突します。結果は、水谷選手が3-2で勝利します。しかし、岸川選手と松平健太選手が負けてしまいチームとしては、ギリシャに敗れました。
2022年現在、卓球選手を継続されているのかは不明です。一応ではありますが、卓球メーカーのバタフライ公式サイトには、クレアンガ選手が契約選手として表記されています。
プレースタイル
基本的な戦術は一般的なヨーロッパ選手のラリー戦に持ち込んで戦う形です。
特筆すべき点は、豪快なフルスイングとバックハンドにおけるストライクゾーンの広さです。
クレアンガ選手の逸話として、インパクトが強すぎてラバーの表面が摩擦により裂けたことがあります。
サーブ
癖のある独特なモーションでサーブを出します。基本的には、全てのサーブに横回転を加えています。クレアンガ選手は、バックハンドが非常に得意なので、卓球台のフォア側に陣取り、バックサーブを出すことがあります。同時代に活躍した選手は逆横回転サーブにYGサーブを用いますが、クレアンガ選手は、巻き込みサーブを使用します。
バックハンド
クレアンガ選手の代名詞でもあるバックハンドについては、決して生まれ持った才能ではなく、昔から練習してきた結果だそうです。多くの選手は、フォアハンドの練習に重点をおいているが、クレアンガ選手は、バックハンドの練習についてバランスよく昔から練習されていたそうです。
使用用具
クレアンガ選手は、頻繁に使用用具を変更されます。最新の情報はもしかすると違うかもしれませんので、ご了承下さい。
使用ラバー (2021年7月9日現在)
クレアンガ選手は、バタフライの「ディグニクス64」を両面に貼られています。
昔からバタフライと契約されています。
使用ラケット
クレアンガ選手は、バタフライの「ビスカリア」を使用されています。
卓球を現在プレーされている方は、「ビスカリア」についてはもはや説明不要かもしれません。
「ビスカリア」はバタフライ初のアリレートカーボンを搭載したラケットであり、1993年に発売されました。特徴としては、グリップが太く、柔らかい打球感でありながらも、球にスピードがでる点です。
2011年に世界卓球で優勝した張継科選手が使用していたことから注目が集まり、そこから数多くの選手が使用し始めました。日本では、石川佳純選手や平野美宇選手、長崎美柚選手が使用しています。
1990年代に日本で発売されたときは、人気が無く、静かに廃盤となっていましたが、2019年には、あまりの人気からバタフライから復刻されています。しかし、最初に発売した当時の価格は10,000円でしたが、復刻時の価格は、25,000円と倍以上の価格で販売され、物議を醸しました。
また、過去にはバタフライから「クレアンガカーボン」というクレアンガ選手モデルのラケットが発売されていました。(現在は廃盤)「クレアンガカーボン」は見た目が非常に美しく、メタリックな銀を基調にブルーが入っています。ラケットのレビューを見ると、普通のラケットと比較してラバーが接着しにくかった様です。
筆者がおすすめするクレアンガ選手の試合
2003年世界卓球パリ大会からです。相手は、オーストリアに帰化したカットマンの陳衛星選手です。の陳衛星選手はフォアハンドはカットはあまり使用せず、もっぱらドライブ、バックハンドはカットと現代的なカットマンのスタイルの元となった選手です。両ハンドフルスイングの卓球スタイルであるクレアンガ選手にとって普通のカットマンであれば勝率が高いですが、陳衛星選手は前述で述べたとおり、一般的なカットマンではありません。是非、この名対決をご覧下さい。
2011年のヨーロッパトップ12の準決勝です。相手は、2003年世界卓球優勝者のヴェルナー・シュラガー選手です。ヨーロッパの中でも剛腕な2人の選手のラリーはとてもパワフルです。
シュラガー選手についても、記事を書いていますので、是非ご覧下さい。
バタフライがクレアンガ選手のPVを制作しています。